アートを通じて考えるジェンダー・性の多様性 vol.5
【質問】この作品をみて、どんなことを感じますか?
例えば、この人はどんな性格の人かな?そう思う理由は何かな?
その他、色んなことを想像してみて、感じたことを自由に書いてみてください。
世界中の美術館にある素晴らしいアートを通じて、LGBTQの歴史とこれからの在り方について考えてみましょう。皆さんのアタマとハートをストレッチして、リラックスして考えてみてくださいね。
コメントに書き込んだら、他の人の意見もチェックしてみてください。
アートの鑑賞は、どの捉え方にも正解・不正解はありませんので、色んな作品をみて、色んな想像を膨らませてくださいね。
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みなさん、色んな考えたこと・想像したことを投稿いただき、ありがとうございます。アートの鑑賞は、どの捉え方にも正解・不正解はありませんので、色んな作品をみて、色んな想像を膨らませてくださいね。
さてここからは、こちらの作品をLGBTの観点からみた解説をお話させていただきます。
この作品は、ニューヨーク・メトロポリタン美術館にある、「20世紀最大の才能」と呼ばれるパブロ・ピカソの作品の一つです。題名は「ガートルード・スタイン」、ガートルードはピカソにとって、とても大切な女性でした。
ガートルード・スタインはアメリカ富裕層出身の女性。作家、美術コレクター、パトロンだったことで知られています。1903年、彼女は当時世界のアートの中心だったパリへ渡り、多くの若き芸術家を励ますサロンを開きます。後にそこはピカソ、マティス、セザンヌなどの画家、アーネスト・ヘミングウェイ、サマセット・モーム、「グレイト・ギャッツビー」のスコット・フィッツジェラルドなどの作家たちと、そうそうたる芸術家たちを輩出する伝説のサロンとなります。
彼女自身は、作家として最も早い時代にレズビアンの物語『ミス・ファーとミス・スキーン』(1922)を発表し、世間は仰天。当時は、精神科医を巻き込んだスキャンダルになったのだそう。またレズビアンだったスタインは33才の時に人生のパートナーである女性、アリス・B・トクラスと出会い、アリスがなくなるまで40年つれ添いました。
ところでこの作品、顔全体がまるで仮面のように平面的に描かれていることに気づいたでしょうか。ピカソは「作風がめまぐるしく変化した作家」として知られていますが、こちらの作品は、暖色系が多用された「バラ色の時代」の終わりに描かれたもので、彼女の胴体の部分、特に配色などはその作風を反映しています。一方、顔の部分はのちにアート界に衝撃を与える「キュービズム」の斬新なアプローチが伺え、パブロ・ピカソの作風の進化がみえる、大変重要な作品なのです。
HRS HAPPYMAN
在ニューヨーク20年。サウスブロンクス在住。ニューヨーク市認定ガイド。
アート作品からLGBTを考える「もうひとつのメトロポリタン美術館」ツアーを主催。
ニューヨーク市立大学大学院にてMFA(アート修士号)を取得。日本での専攻は初等教育学。











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