「17.3 about a sex」17歳の女子高校生たちが性について学び成長していく性教育ドラマ。幅広いテーマを学べるので若者から大人までおすすめ!

「セックスって何歳になったらしていいの?」「パートナーとはセックスしなきゃいけないの?」「女子がマスターベーションするのはおかしい?」「人を好きになるのに性別は関係ある?」——子どもたちがこういった悩みや疑問を抱えていることをみなさんは知っていますか?
 
もしかしたらみなさんが10代のときもそういった疑問や悩みを抱えていたかもしれません。ですが、親からも学校からもきちんと性教育を受ける機会がなく、メディアや周囲の人からなんとなく情報を得ていた人も少なくないのではないでしょうか。
 
10代のリアルな性の悩みと解決方法を知ることのできるドラマが『17.3 about a sex』です。3人の女子高校生たちが、さまざまな性の疑問にぶつかり、学び、成長していきます。

『17.3 about a sex』(2020)

視聴方法:ABEMAにて第6話まで配信中。 1話から3話はいつでも無料、最新話は一週間無料で視聴できる。
https://abema.tv/video/title/90-1434
 
制作元:ABEMA

  • 保護者向け度:
  • 子ども向け度:
  • 親子向け度:
  • エッチ度:
  • 分かりやすさ度:
  • バラエティ度:

17歳の女子高校生3人が恋愛やセックス、セクシャリティなどに悩み、学びながら答えを見つけていく話

※ここからはネタバレも含みます。
 
第一話のテーマは「処女卒業17.3歳。ウチらはどうする?」。17.3歳とは初体験の世界平均年齢です。
 
主人公の一人、清野咲良は真面目で純粋だけれども周りに流されやすい性格で、付き合って約1カ月の恋人・堀田劉生がいます。ある日、放課後、教室で劉生とキスをした後に「明後日うちに来ないか」と誘われます。
 
咲良は仲良しの2人、原紬・皆川祐奈に相談。恋愛経験が豊富な祐奈はノリノリ。祐奈に「17.3ってもう大人だよ」と言われ、咲良には迷いが見られるものの、3人で初体験に備えて下着を買いに行く様子も描かれます。
 
一方、咲良の母親・亜紀はテレビで動物の交尾シーンが流れればチャンネルを変えるくらいで家では性について話せる空気もなく……。咲良の下着を買ってくるなど、まだまだ子ども扱い。そんな母親に咲良は「もう17歳だし子どもじゃないから」と、下着はこれから自分で選ぶから買ってこなくていい、と伝える場面も。
 
そして約束の日が来ます。咲良は劉生の家に行くものの、途中で怖くなり逃げ出してしまいました。
 
翌日、学校では咲良がアソコの毛を全部剃っていると噂が広まっています。広まった原因は劉生が友達に話したこと。劉生は「咲良と付き合って一か月でヤレるか」を友人と賭けていたのでした。傷ついた咲良は、たまたま入った生物室で生物部の朝日悠に遭遇し……。
 

ココが見どころ!

『17.3 about a sex』の見どころの一つは、3人の気づきのきっかけをくれる人物から学べるところです。そのうちの一人が朝日悠。咲良が生物室に逃げ込んだとき、「あいつらバカだよね。あいつらのセックスの知識ってAVからしかきてないし。あの中に出てくるのって男が都合よく作り上げた女性像に過ぎないからね。でも女子もなんでそんなに男子に合わせるの?」と話しかけます。
 
朝日と話したことで、咲良は「私、あの日本当にしたかったのかな」と考えることに。劉生に誘われ、17.3歳という初体験平均年齢のことを知り、お母さんに子ども扱いされるのが嫌で大人になろうと焦っていた、と話します。アソコの毛を全部剃ったのも、ネット上に書いてあったからそうしたとのこと。そして咲良は「セックスのことを勉強する」と決意し、「いつかそういう日が来たら幸せに卒業する」と紬と祐奈に語るのでした。
 
また、ジェンダーや性の問題に詳しい生物教師・城山奈緒も3人の学びに欠かせない存在です。第2話で紬が、「人に恋愛感情を持てないのは病気なのではないか」「キスされて気持ち悪くなる自分は変なのでは」と悩んでいると、「アセクシャルはおかしいことではない」「付き合ったらキスとかセックスとかしなきゃだめって、そんなルール馬鹿みたいじゃない?」と話します。
 
朝日や城山先生の言動から、社会で当たり前とされていることへの疑問を持つきっかけや、若者の性の悩みへの相談の乗り方を学べるのではないでしょうか。
 
また、ストーリーが進むにつれ、性の問題で何か困ったことがあるときには城山先生を頼るようになります。必ずしも子どもが大人に性の悩みを相談するのが難しいのではなく、関係性を築いていけば、悩みがあるときに信頼して相談してもらえるようになるのかもしれません。
 

もう一つの見どころは、性的同意をとっているところです。例えば、第4話で朝日が咲良に「今、清野さんにハグしたいと思ってるんだけどさ、どう思う?」と聞きます。さらに「嫌?」と聞き、咲良が「嫌じゃない」って答えた後にも「いいってこと?」と、嫌ではない=同意という認識ではなく、相手の「YES」まできちんと確認しています。よく「いちいち性的同意をとっていたらムードが壊れるよ」という声が見られますが、『17.3 about a sex』を見ていただければ、性的同意をきちんととっているシーンも魅力的とわかるのではないでしょうか。
 
また、第2話で咲良と紬が仲直りする場面で、咲良が一旦は紬を抱きしめるものの、はっとし「抱きつくのとか嫌じゃない?」と聞きます。同性だからといって、許可なくスキンシップをとっていいわけではない、ということを教えてくれる場面です。
 
『17.3 about a sex』では、初体験、性感染症、セクシャリティ、女性のセルフプレジャー、アウティング、体型、生理など取り扱うテーマが多様で、幅広く性について学べます。17.3歳の目線で描かれているストーリーですが、大人が見ても勉強になりますし、ちょうどその年ごろのお子さんがいらっしゃるのでしたら、一緒に見るのは難しくても、「こんなドラマがあるみたいだよ」と話してみてもいいかもしれないですね。
 

予告動画はコチラ

https://abema.tv/video/episode/90-1434_s20_p20
 
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番組紹介サイト
 

ライティング:雪代 すみれ

       

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