【イベントレポート】「性とからだとこころを知る」カードで学ぶ 親子向けワークショップ(北海道苫小牧市)

 
1月9日(金)、北海道苫小牧市にて、保護者を対象とした性教育講座が開催されました。本講座は、フェリシモ「gokigen Lab.(ゴキゲンラボ)」の「性とからだとこころを知るカード」の内容を活用した無償の出前授業(※)です。お子さんと一緒に来場いただいた方も多く、100名以上の方々にお越しいただき、大切な性、からだ、そしてこころについての知識を学ぶ時間となりました。 
講師は、助産師のやまがたてるえさん。
講座全体を通して一貫して示されたのは、性に関する話題を「はずかしいこと」として避けるのではなく、「たいせつなこと」として丁寧に伝え、家庭の中で繰り返し対話を続けていくことでした。
 

※ 主催:命育、協賛:フェリシモ「gokigen Lab.」
参加団体:NPO法人ウテカンパウテカンパ、母乳育児サポート 産後ケアステーション Happy mama Belle
助産院みなも、助産院なりママ
後援:苫小牧市、苫小牧市教育委員会、室蘭市、室蘭市教育委員会、白老町

 

大人と子どもの体の違い、プライベートゾーンの大切さ

 

まず大人と子どもの体の違いや、身長・体重・ひげなど成長に伴う変化について、お話がありました。小学校4年生の保健体育で学ぶ内容にも触れながら、からだに起こる事実をフラットに伝えていくお話に、参加者の方々は、真剣に耳を傾けていました。
続いて、「プライベートゾーン(水着で隠れる部分)」は自分だけの大切な場所であること、そして「NO・GO・TELL(いやだと言う/その場を離れる/誰かに話す)」という合言葉(※)が、子どもだけでなく大人になってからも使える大切な考え方として紹介されました。
※「NO・GO・TELL」は、NPO法人CAPセンターによるプログラムです。

 

男性と女性の身体の仕組みを科学的に理解する

男性の身体の仕組みでは、ペニスや精巣の役割、勃起は血液が集まる生理現象であること、中学生頃から起こる射精や精子の話、そして夢精は病気ではないこと、が説明されました。女性の身体についても、子宮・卵巣・腟などの内部構造に加え、尿道と腟は別の穴であること、トイレでは前から後ろへ拭くことの大切さなど、日常のケアに関する事実も丁寧に伝えられました。また生理については、仕組みと共に生理のときに役立つグッズも紹介されました。
 
性の話に慣れていない方もいらっしゃったかと思いますが、先生が「これは理科の話です」「からだの事実のお話です」と、言葉を添えることで、構えずに自然な形で受け止めてられている様子が印象的でした。
 

 
(フェリシモ「gokigen Lab.」の思春期を迎える女の子向け商品も展示。「女の子のお守りボックス」にはサニタリーショーツやナプキンを隠して持てるハンカチポーチなどが入っており、皆さんが興味津々に手に取っていました。)
 

広がる学びのテーマ、「男の子/女の子らしさ」にとらわれないジェンダーと多様性

 

このテーマでは、「男の子らしさ」「女の子らしさ」に決まりはないというメッセージとともに、「体の性/心の性/好きになる性/表現する性」の4つの視点が紹介されました。
好きなものや服装に性別は関係ないという考え方や、日本におけるジェンダー平等や子どもの幸福度の現状にも言及があり、性の多様性について考える時間となりました。
 

 

赤ちゃんができる仕組みと「なぜ質問したのか」を尋ねる姿勢

生命の誕生については、科学的事実としての説明に加えて、「どうしてその質問をしたのか」をまず尋ねる姿勢の大切さが伝えられました。
精子と卵子が出会い、子宮で育つ過程に加え、体外受精など医療技術にも触れ、多様な家族のあり方が紹介され、親子で話し合うヒントが示されました。

 

同意(コンセント)は社会的なルール

性教育の重要な要素として、同意(コンセント)の大切さが強調されました。相手が嫌だと感じる行為は、服を着ていてもしてはいけないこと、緊急時以外は無断で触らないこと、そして不同意性交等罪に触れ、同意の重要性を、社会的なルールであると説明がありました。
性に関する話題が、個人の領域を超えた、社会全体で守るべきルールであるというお話は、大人も子どもも知っておくべき知識なんだと、気づかされます。

 

 

最後に

講師のやまがたてるえ先生は、難しい話題や大人でも構えてしまいがちな内容について、「大切なことだから、知っておいてほしい」「大切に扱ってほしい」という一貫した思いを、言葉選びや語り口の随所から伝えてくださいました。
 
また、一方的な説明ではなく、「どう思いますか」「どうしてそう感じたのでしょうか」と問いかけながら進めることで、参加者一人ひとりが考える時間を大切にされていた点も印象的でした。
また、「性とからだとこころを知るカード」のイラストが、言葉だけでは伝わりにくい内容を視覚的に補い、理解を深める大きな助けとなっていたように感じます。
会場全体が安心して話を聞ける落ち着いた雰囲気の中で、帰り際に先生に質問をする保護者の方も多く見られました。
 

 
(参加者の皆さんには、お家でもご活用いただけるように「性とからだとこころを知るカード」の一部を抜粋したリーフレットが配られました。)
 

参加者の感想

 
講座後、参加者からは以下のような感想が寄せられました。
「性やからだの話を「恥ずかしいこと」ではなく、「大切なこと」として捉える意識を、今後も持ち続けていきたい。」
「性教育は一度聞いて終わりにするのではなく、日常の中で何度も繰り返し伝え、話し続けていくことの大切さを改めて実感した。」
「今回は子どもを連れて参加できなかったが、次回はぜひ子どもと一緒に参加したいと感じた。」
「やまがたてるえ先生の説明が非常にわかりやすく、フェリシモのイラストも理解しやすかったため、子どもにも見せたいと思った。」
 
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!

       

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