【レポート】子どもの知的好奇心を刺激する『サッコ先生と!からだこころ研究所 小学生と考える「性ってなに?」』を読んでみました

命育性教育本サッコ先生と!

 
命育の監修にも携わってくださっているサッコ先生こと、産婦人科医の髙橋幸子先生の著書『サッコ先生と!からだこころ研究所 小学生と考える「性ってなに?」』
思春期前のお子さんにぜひ読んでもらいたい一冊として「おすすめ性教育絵本・本紹介」でも紹介しています。20年間、思春期外来や学校で子どもたちと向き合い、日本の性教育の現状を見てきたサッコ先生が思春期前の子どもに向けて書いたこの本。
堅苦しい印象はなく、好奇心いっぱいの子どもたちが疑問に思うことや知りたいことを、科学的知見をもとに、はぐらかすことなく、わかりやすく解説されています。
 
5月21日、サッコ先生をゲストに招いて書籍の内容を実践するオンラインセミナーを開催します!小学生のお子さんとぜひご参加くださいね。詳しくはコチラ(「【参加者募集!】命育×リトルモア『サッコ先生と!からだこころ研究所 小学生と考える「性ってなに?」』オンラインセミナー」)。

■ 読む+ミッションで、子どもが自分で性教育を学ぶ

今はインターネットやSNSを通じて、親の目が届かないところで、どんな情報も子どもが簡単に手に入れられる時代。体や妊娠の仕組みだけでなく、ネットリテラシーについても身に付けさせたい。LGBTや多様な性のあり方についても伝えたい。などと、今すぐ伝えたいことは沢山あるのに、何から話せばいいのやら…難しいですよね。全部伝えるには一度では無理だし、伝え方にだって頭を悩ませます。
 
この本は、小学校低学年〜中学年の、自分の体に興味を持ちはじめる時期の子どもが、ひとりでも読み進められる内容になっています。サッコ先生が科学者として語りかけながら、2人の登場人物、からくん、ここちゃんと一緒に、科学者サッコ先生の助手になって学びます。
おへそのひみつ、赤ちゃんが生まれる科学、思春期の体の変化を科学的に紐解きながら、子どものなぜ?どうして?に答え、知的好奇心を満たしていきます。
読むだけでなく、様々なミッションも用意されています。脈を測ってみたり自分の性器を観察したり、ナプキンの実験をしたり、周りの大人にインタビューもします。
子どもたちがミッションを楽しみながら、自分の体を知る術や、困ったり悩んだ時に自分を守り大切にするために、どう行動したらいいのかがわかるための実践的なものばかりです。
 

命育性教育本サッコ先生と!内容

 

■ 子どもに感想を聞いてみました。

性教育本サッコ先生と!子どもの感想

我が家には小学5年生の子どもがいます。小学校3年生頃から性教育を少しづつ始めてきましたが、思春期に入って恥ずかしいという気持ちが強くなってきたせいか、ちょっと前までオープンに話していたのが、最近はあまり話題にしたくない様子。今回、サッコ先生の本を読んでみてと話すと「なんで?またあ?…」という反応。それでも、学校の授業で、ちょうど命の誕生について学んでいることもあって、興味もある様子。気になるところを読んでみるということになりました。
 

サッコ先生と!本の中身

 
読んだ後の感想は、イラストがすごく可愛い。知らないこともあったと話してくれました。でも他にも何か言いたげな様子です。

私「何か気になった?」
子ども「あのね…どうしてこういう絵(性器や子宮のイラスト)を見ないといけないの?授業でも先生が見せるけど、クラスのみんな嫌だし誰も見ようとしないよ。」
 
以前も同じようなイラストを見ながら子どもと話したことがありましたが、その時もきっと嫌だったんですね。サッコ先生の本の中の言葉を借りながら、知識を得ることで性犯罪から身を守ること、自分の体と心を知ることは、自分も周りの人のことも認めて大切にすることに繋がること。さらに、私自身、子どもの時にこの本を読んで、知っていれば良かったと思ったことを話しました。
 
とても真剣に聞いてくれていましたが、子どもは「それでもやっぱり何か…」と続けます。
私「恥ずかしいとか?」
子ども「うん。恥ずかしいし、何か…気持ち悪いって思う…」
 
そこで、子どもが読み飛ばしていた「読むときのこころえ」にある、科学者の助手になって読むことについて話しました。
「恥ずかしいとか、気持ち悪いという気持ちもあっても当たり前。でもこの体の話は、科学の話。科学者の助手としてならどう思う?」
子ども「なるほど。それなら..気持ち悪くない。大丈夫」
 
このやりとりで、今後子どもの気持ちにどのような変化があるかわかりませんが、科学的に学ぶことで、偏りがない正しい知識を身につけられると実感しました。小学生低学年~中学年頃のお子さんなら、もっと純粋に、性への偏見がなく読んでもらえそうだと思いました。
コラム、Q&Aコーナーでは、思春期にひとりで悩みがちなテーマ「包茎」「セルフプレジャー」「おりもの」などについても解説されています。子どもが自分でいつでも読めるように、身近な場所に置いておきます。

 

■ 大人も読んで情報のアップデートを!

性教育の十分な知識を得られなかった大人にとっても、知っておきたいテーマや知識、通じるメッセージ性があります。子供に科学的に説明する方法がわからない方にもおすすめします。先に読んでおくと、子どもがミッションで質問をしてきたときに、ポジティブに答えられるようになります。恥ずかしいことじゃなく、子どもとオープンに会話するためにも役立つ一冊です。

 

■ 命育×リトルモア『サッコ先生と!からだこころ研究所 小学生と考える「性ってなに?」』オンラインセミナーセミナー参加方法

 
≪対象≫
どなたでもご参加可能です(書籍を購入されていない方でも理解できる内容です)。
 

 

       

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