思春期

女性のセルフプレジャー(マスターベーション)は「恥ずかしい」こと?いいえ、女性にとっても自然なこと!

「セルフプレジャー」という言葉を聞いたことはありますか?
マスターベーションやオナニー、ひとりH(えっち)などとも呼ばれる自慰行為のことですが、男性が行う行為であり、女性が行うことは「恥ずかしい」ことであるというイメージを持っている人も少なくありません。
ここでは、女性にとってのセルフプレジャー(マスターベーション)は、男性と同じく、するもしないも自然なことであり、行うことで自分の身体を知ることができるなどメリットある行為であることをご紹介します。
 
ご自身の性的欲求について悩んでいる方や、お子さん・パートナーのセルフプレジャーについて悩みや疑問のある方の参考になれば幸いです。

 

セルフプレジャー女性01

 

セルフプレジャーって何のこと?

セルフプレジャーの意味

セルフプレジャーは、マスターベーション、オナニー、ひとりH(エッチ)などとも呼ばれ、自分で性器や体を触るなどをして刺激し、心地よさや快感を得る行為です。
「self(自分で)」+「 pleasure(よろこびを得る)」という言葉からも分かるように、最近では性的欲求をポジティブに受け止める「セルフプレジャー」という言葉が、性教育やセクシャルウェルネスの文脈で使われるようになってきました。

 

フェムテックとともに広まった女性のセルフプレジャー

「セルフプレジャー」という言葉や女性のセルフプレジャーが注目を集めるようになってきたきっかけに、近年の日本におけるフェムテック(女性のライフステージにおける健康課題に答える商品・サービス)の広がりがあります。

 

女性のセルフプレジャーは「恥ずかしいもの」「一部の人がすること」といった印象がある中で、一見インテリアのようにみえるオシャレな女性向けのセルフプレジャーグッズが多く販売されるようになりました。アダルトグッズ専門店ではなく、百貨店やショッピングモールなどでも取り扱われるようになり、女性のセルフプレジャーグッズをメディアや現物などで目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

 

女性のセルフプレジャーに関する認識が変わってきている昨今ですが、それでも「女性がセルフプレジャーをすることは恥ずかしいこと」だと感じている人もいることでしょう。
では、国際的にはセルフプレジャーはどのように捉えられていて、女性にとってどのようなメリットがあるのかを考えてみましょう。

 

セルフプレジャー(マスターベーション)と性教育

セルフプレジャーは、非常にプライベートなことなので、友達や家族、またはパートナーとであっても話題にすることはほとんどないかもしれません。
他の人と話題にしないため、「周りの人はやっていないんじゃないか」「自分の方法は合っているんだろうか」と悩む人や、幼少期に自慰行為について怒られたり、ネガティブな反応をされたりして「これは恥ずかしいこと・いけないこと」だという認識を抱えたままの人もいるでしょう。
日本では学校での性教育においてセルフプレジャー(マスターベーション)について十分に学ぶ機会がなかったことも、原因のひとつとして考えられます。

 

一方で、世界の性教育のスタンダードとされるユネスコの「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」(「国際セクシュアリティ教育ガイダンス【改訂版】――科学的根拠に基づいたアプローチ」ユネスコ)では、「セクシュアリティと性的行動」というキーコンセプト(テーマ)の中で、子どもが年齢に応じて学んでおきたい内容として、マスターベーショや性的な欲求に関して以下のように書かれています。

 

  • (9~12歳)の学習目標
  • ・「多くの男子と女子は前期思春期に、 もしくはそれより早い段階でマスターベーションをしはじめる」
  • ・「マスターベーションは、身体的、 または感情的な害を引き起こさないが、一人になれる空間で行うべきことである」

(出典:キーコンセプト「7.セクシュアリティと性的行動」内、「7-2性的行動、性的反応」の学習目標(9~12歳)より抜粋)

 

  • (12~15歳)の学習目標
  • ・「性的な気持ち、ファンタジー、欲望は自然なもので、恥ずかしいものではなく、一生を通して起こるものである」
  • ・「すべての人が性的な気持ち、 ファンタジー、欲望を実行に移す選択をするわけではない」理由を説明する
  • ・「セックスへの興味は年齢により変化し、一生を通して表現できる」
  • ・「性的な気持ち、ファンタジー、欲望に関する感情を上手に扱うさまざまな方法を実際にやってみる」

(出典:キーコンセプト「7.セクシュアリティと性的行動」内、「7-1セックス、セクシュアリティ、生涯にわたる性 」の学習目標(12~15歳)より抜粋)

(「国際セクシュアリティ教育ガイダンス【改訂版】――科学的根拠に基づいたアプローチ」編集:ユネスコ, 翻訳:浅井 春夫, 艮 香織, 田代 美江子, 福田 和子, 渡辺 大輔,出版:明石書店)

 

このような内容を子どもたちに理解してもらうことが書かれており、性的な欲求が自然なことであること、性別や年齢に関わらないこと、マスターベーションが心身に害を及ぼすものではないということなどが示されています。

女性がセルフプレジャーするのは恥ずかしいこと?

男性も女性も、セルフプレジャーは「恥ずかしいことではない」「するもしないも個人の自由」

アメリカで100年以上に渡り、女性の性と出産に関する健康と権利に関するサービスや啓蒙活動を行っている「Planned Parenthood of America (プランド・ぺアレンフッド・オブ・アメリカ/全米家族計画連盟)」は、このように述べています。

 

” 頻繁にマスターベーションをする人もいれば、めったにしない人、またはまったくしない人もいます。さまざまな理由で、さまざまな人がさまざまな方法でマスターベーションをしています。マスターベーションは完全にプライベートなものであり、「通常の」方法はありません。 ”
 
するもしないも、人それぞれの自由であり、セルフプレジャーについてどうするかを決めるのは「自分次第」ということ。
 
それが分かると、自分自身の性的欲求に何らかの悩みや葛藤を抱えている人や、思春期前後のお子さんのセルフプレジャーについて拒否反応を抱いていた人は、少し気持ちが軽くなるのではないでしょうか。

 

実は…セルフプレジャーには女性にとって嬉しいメリットも

女性に嬉しいメリットもセルフプレジャー

女性にとってのセルフプレジャーは、自然なことであり、心身ともに害のないものですが、することでのメリットもあります。

安全に行える行為であること

セルフプレジャーは、他のどんな性行為よりも安全です。妊娠することも、性感染症にかかることもありません。

 

自分の好きな/好きではない性行為を知ることができる

また自分の身体を自分で触ることで、どこを、どのような方法で触ると気持ちよいと感じるのか、あるいは好きではない方法を、知ることができます。パートナーに、セルフプレジャーで気づいた心地よい方法を伝えることで、より良い性行為をするのに役立つこともあるでしょう。

 

ボディイメージの向上

自身の身体と向き合い、探求することで、自分の身体へのボディイメージを向上させることにもつながります。
 
その他、精神的な安らぎやリラックス効果を得たり、気分の高まりや幸福感などが得られるという効果を実感している人もいるでしょう。

女性のセルフプレジャーの約束ごと・方法

セルフプレジャーを行う際には、次のことに気をつけましょう。

プライベートな空間で、ひとりのときに行うこと

セルフプレジャーは非常にプライベートな行為のため、ひとりになれる場所でリラックスして行うこと。
 

清潔な手で、道具を使うときは衛生的な状態で

手を洗い、清潔な手で性器を触ること、道具を使うときはコンドームをかぶせるなど衛生面に注意をすること。
 

強すぎる刺激や爪などで性器を傷つけないように

性器は皮膚が薄くデリケートな場所のため、強すぎる刺激や伸びた爪で傷をつけないよう気をつけること。
 

物への押しつけによる方法を避けること

相手がいる性行為のときに違和感を覚えたり、感覚が鈍ったりしてしまう可能性があるので物への押しつけによる方法を避けること。

セルフプレジャーに関するQ&A

Q. マスターベーションのし過ぎで心身の成長に影響はありますか?成長ホルモンへの影響で背が伸びなくなることや、性的欲求が強くなると聞いたことがありますが、そのようなことはありますか?

A:マスターベーションによる心身の成長への悪影響は心配いりません。

 

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(回答:産婦人科専門医、公衆衛生学修士・重見大介先生)
https://meiiku.com/qa/adolescence-02/

Q:マスターベーションをしても、オーガズムを感じないときはどうしたらいいですか?

A:オーガズムを感じやすい人もいれば、そうでない人もいます。

 

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(回答:©Planned Parenthood Federation of America)
https://meiiku.com/qa/teens_30/

まとめ

いかがでしょうか。セルフプレジャーは自分の身体を知ることができ、自分自身でよろこびを得られる行為であり、男性にとっても女性にとっても自然な行為です。また、するもしないも、どれだけするかも、自分自身が決めて良いものです。
「恥ずかしいこと」だという思いから、後ろめたさを感じている人は、本記事でポジティブに受け止められるきっかけになれば幸いです。

 

参考:
「Masturbation」,Planned Parenthood

 

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