児童期

汚い?恥ずかしい?応えはNO!〜勃起、射精、夢精の話

勃起、射精、夢精…面と向かって子供に教えることは、中々難しいテーマです。ここでの内容を、読み砕いて伝えることができる場合はもちろん良いのですが、「こんなこと書いているよ」と、さりげなくお子様に見せていただいても◎。お子様がみても良いように、可愛いイラストで分かりやすく、ご紹介しています。

「勃起、射精、夢精」って何?子どもたちにどう説明すればいい?

<勃起>

 

おちんちんのなかにある陰茎海綿体(いんけいかいめんたい)に血液が流れ込むことで、ペニスが大きく固くなってたつことを「勃起」と言います。実は、男子は赤ちゃんのころから、一日に何度も勃起しているんですよ。そんな小さなころから?と、びっくりする方もいるかもしれませんね。でもこれは、何もしていなくても起こる自然な現象なんです。そして、性的な興奮を感じることで勃起が起こるのは、個人差はありますが小学校高学年ごろからと言われています。

 

<射精>

 

「射精」とは、精巣で作られた精子が、ペニスのなかの尿道を通って、体の外に出ること。マスターベーションやセックスで、ペニスに直接刺激を与えることで起こります。女性の体のなかで射精を行なうと、赤ちゃんができることも。射精がとても気持ちのよい行為であるのは、未来へ子孫を残していくという、生物の種の保存本能と結びついているからとも言われていますよね。

 

<夢精>

 

ペニスへの直接的な刺激がなくても、性的な夢を見ることで興奮して射精することを「夢精」と言います。中には夢精が起こらない男子もいますが、異常ではないので心配はいりません。

 

「勃起、射精、夢精」が起こることで、どんな変化があるの?

男子が初めて射精することを精通と言います。精通が起こると、機能的には女性を妊娠させられる体になったということです。きちんとした知識をもたないまま精通を迎えると、自分の精液を「汚らわしい」と思ってしまう子もなかにはいます。「汚い」というイメージが、あとあと歪んだ性への価値観につながり、女性と関係をもつことに積極的になれないケースも。精通は、大人になる過程で誰もが経験すること。その成長の証を子どもと一緒に喜び、肯定的に受け止めてあげましょう。「勃起・射精・夢精は、正常な発育なんだよ」と、ポジティブなイメージをもたせてあげることが大切です。

 

精通を迎える前後の児童期に、保護者が注意するとよいことは?

夢精で汚してしまったパンツやシーツの対策を考えておきましょう。「おしっこ以外の白いものが出たときは、お母さんに教えてね!」「下着やシーツが汚れたら、洗濯カゴに入れておいてね!」など、いざそのときを迎えた際に子どもが困らないよう、対応してあげられると良いですね。

 

Q:精通について、どう教えたらいい?

 

何の知識もないままに精通を迎えると、突然変化した自分の体に、子どもはパニックになることも。そうならないためにも、早くから教えてあげることが大切です。口で説明するのが難しい場合は、本や漫画に任せてみるのはいかがですか? 例えば読みやすくわかりやすい漫画を、本人の机や枕元、リビング、トイレなどにさりげなく置いておく。リビングでは親が熱心に読んでいる姿を見せるなど、気軽に知識を得られる環境をつくってあげてください。もちろん、「これ、大事なこと書いてあるから読んでみて♪」と、保護者が肯定的なスタンスで勧めてあげるのもOKです。

 

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イラスト:北野貴代

高橋先生の一言アドバイス

精通は男子の成長過程で起こるおめでたいこと。けっして恥ずかしいことではありません。お母さんが「わー、男になっちゃったー!いやだわ…」なんてリアクションするのは、くれぐれもやめておきましょうね。女子の初めての生理をお赤飯でお祝いするのと同じように、コシヒカリや白いデコレーションケーキなどでお祝いを!というのは、なかなかむずかしいかもしれませんが、それぐらいおめでたいことなんだよという考えは、ぜひ伝えてあげてください。

高橋 幸子

埼玉医科大学 医療人育成支援センター ・地域医学推進センター/産婦人科

山形大学医学部卒業。埼玉医科大学総合医療センター研修医、埼玉医科大学病院産婦人科助教、埼玉医科大学地域医学医療センター助教を経て、現職。年間80回以上、全国の小学校・中学校・高等学校にて性教育の講演を行っている。教育雑誌、TVなど、性教育テーマでのメディア掲載・出演実績多数。

活動:

日本家族計画協会クリニック非常勤医師
彩の国思春期研究会西部支部会長

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