思春期

思春期の身体の変化と保護者の心構え・子どもへの伝え方 女子編

思春期のからだの変化-女子編

小学生の女の子が思春期に入ると、初めての生理(初潮)をいつ迎えるか心配になったり、親に対する反抗心が高まったりすることがあります。親としてはどのように接するべきか悩むことも多いでしょう。思春期を不安なく過ごすためには、思春期の女の子の身体の変化や心の動きに寄り添いながら、適切な知識と心構えを持つことが大切です。
 
ここでは、思春期の女の子の身体や心の変化、思春期前に伝えておきたいことや準備するもの、そして思春期を迎える子どもに対する保護者の心構えについて詳しくお伝えします。

 

更新日:2025/10/23
参考:『子どもと性の話、はじめませんか?』(監修:産婦人科医 髙橋幸子)

 

思春期とは?

思春期は、子どもが大人へと成長する過程で、心と体が変化していく時期です。女の子の思春期は一般的に、「第二次性徴がスタートする8、9歳頃から、初潮を経て第二次性徴の完成と月経がほぼ規則正しく来るようになる17、18歳頃まで」をさします。思春期は第二次性徴とも呼ばれ、身長や体重の増加に加え、女の子の場合は、胸の発達や体毛の増加などの変化、初潮を迎えることで生理が始まるなど、身体の変化が顕著に現れます。心の変化として、ホルモンの影響により気分が変わりやすくなることがあります。思春期の子どもは、嬉しいときには大喜びし、悲しいときには激しく落ち込むなど、感情の起伏が著しくなることが多いです。
 
思春期は、子どもが心と体の成長を遂げ、将来的に自立した大人へと成長するための重要なステップ。この時期は本人にとっても親にとっても大きな変化の時期であるため、大人のサポートと理解が不可欠です。

思春期女子の身体・心の変化はいつ頃、どんなことが起こる?

思春期の女の子には、身体と心に大きな変化が訪れます。一般的には小学校高学年から中学校にかけてこの変化が見られますが、個人差があることも理解しておく必要があります。思春期によって身体と心がいつ、どのように変化していくのかを知ることから始めましょう。

思春期女子の身体の変化

「思春期」の女の子には、次のようなからだの変化が起こります。女子は男子に比べ、2年ほど早く思春期を迎える傾向があります。
 
変化の現れ方には、下記のようなおよその順番があります。

<身体の変化の仕方・順番>

  • ・体重が増え、からだ全体が丸みをおびる
  • ・胸(乳房)が膨らんでくる
  • ・脇の下や陰部に毛が生え始める
  • ・身長が急激に伸び、体重が増えやすくなる
  • ・初経を迎える

 

これらのからだの変化は、成長の証ですが、子どもにとっては戸惑うこともあるでしょう。親としては、その成長を肯定的に受け止め、子どもに寄り添ってあげることが大切です。

思春期女子の心の変化

「思春期」は、からだだけでなく、こころも大きく成長する時期です。以下のような変化が起こります。

  • ・自立心が芽生え、反抗期が始まる
  • ・自己主張が目立つようになる
  • ・他人からどのようにみられているか気になる
  • ・異性や同性を意識し始める

 

この時期の女の子は、自分らしくありたいという気持ちが強くなり、保護者と意見が合わなくなることも増えるかもしれません。感情を受け止めつつ、おおらかにサポートしてみてください。

思春期女子こんな変化がある
(出典:『子どもと性の話、はじめませんか?』(CCCメディアハウス 出版、産婦人科医 髙橋幸子 監修)

参照:「思春期って何だろう?性って何だろう」(公益社団法人 日本産婦人科医会 女性保健部)

 

思春期前に伝えておきたいことや準備するものは?

初潮や胸の成長に関する知識、妊娠・出産についての理解など、思春期を迎える前に親として子どもに伝えておくべきことを準備しておきましょう。事前に話をしておくことで、子どもは安心して成長の変化を受け入れることができます。

 

はじめての生理、おりものを伝える

生理は思春期の女の子にとって大きな変化です。体の変化に戸惑いを感じ、不安な気持ちになるでしょう。突然生理が始まっても焦らずに対応できるよう、事前に生理とは何か、どのように始まるのか、どのような体調変化があるのか、説明しておくと安心です。親子で生理用ナプキンの使い方や携帯方法を共有したり、カバンに小さなポーチを用意してナプキンを常備することを教えるのもおすすめです。
 
初潮の前にはおりものが増えることがあり、これも生理のサインのひとつです。下着につくことがあるため、ライナーの使い方を伝えると子どもは安心します。生理に関する知識を事前に伝えておくことで、子どもは初めての生理に対する不安を軽減し、ポジティブに受け入れることができます。

 

ファーストブラ(はじめてのブラジャー)を準備する

女の子の胸がふくらみ始めるのは、第二次性徴にあたる10歳ごろからです。この時期に初めてのブラジャーを準備することが必要です。胸がふくらみ始める年齢には個人差があり、小学校3年生くらいからブラジャーが必要になる子もいれば、小学校6年生からのブラジャー装着で十分な子もいます。 Tシャツの上から胸のふくらみが目立つようになってきたら、まずは、カップ付きインナーや胸元が二重になっているインナーを選び、子どもが快適に過ごせるものを検討してみてください。生理が始まる前後1年間はバストが全体的にふくらんできますので、ハーフトップやノンワイヤーなど、バストに合わせてふんわりとフィットする伸縮性のあるブラジャーがおすすめです。 ブラジャーを初めてつけるときには違和感を感じることが多いので、正しい着用方法やケアの仕方を伝えることも大切です。
 
子どもは、タイミングがわからない、恥ずかしいといった気持ちから、自分から「ブラジャーを買ってほしい」と言い出しづらいこともあります。初めてのブラジャーについては、子どもが不安を感じないように、保護者が自然な形でサポートできることが理想的です。
 

妊娠や出産についての知識を伝える

妊娠や生殖、セックスに関する話題は、思春期の子どもには早すぎると思っていませんか?
思春期を迎えると、子どもは性に対する興味や疑問を持ちます。この時期に正しい知識を伝えることは、いざというときに責任ある判断ができるようになるために非常に重要です。妊娠や出産について話す際には、子どもの発達段階に応じて、わかりやすく伝えることを心がけましょう。 お子さんは、すでに妊娠に関する何らかの情報を耳にしている可能性がありますので、まずは子どもが何を知っているのかを尋ねてみて、その情報をもとに会話を始めてみてください。
 
保護者がこの話を始めたときに、子どもがイヤそうな様子を見せていても、予期せぬ妊娠や性感染症から身を守る方法を伝えておくことは、助けが必要なときに相談に来ていいというメッセージにもなります。 思春期の女の子が体の変化を受け入れ、健全に成長するためには、大人が正しい知識を提供し、準備をサポートすることが不可欠です。
 

思春期女子の保護者の心構えとは

思春期の女の子にとって、身体と心の変化は誰もが経験するものです。親としてどのように接するかが、子どもの思春期をサポートする上で大切です。子どもが自分の成長を前向きに受け入れるための保護者の心構えについて考えてみましょう。

身体の変化を肯定的に伝えよう

思春期の身体の変化は、大人に近づくための成長で、本来は喜ばしいことです。しかし、胸が膨らんだり、生理が始まったりすることは、思春期の子どもにとって、戸惑いや不安の原因となることがあります。 そのため、親が肯定的に捉え、恥ずかしいことではなく、自然で正常な現象であることを伝えることが重要です。親自身が前向きな態度で接することで、子どもはポジティブな気持ちで変化を受け入れやすくなります。
 
また、家庭内では、気軽に相談できる雰囲気を作ることも心がけてみてください。身体の変化や生理に関する悩みを、誰にも言えず一人で抱え込んでしまう子どももいます。親がオープンな雰囲気を作り、「何でも相談していいんだよ」と伝えることで、子どもは安心感を持つことができます。 このように、身体の変化を前向きに伝えることで、子どもの成長を温かくサポートすることができます。

 

ボディ・ポジティブ、ボディ・ニュートラルについて話をしてみよう

近年、「ボディ・ポジティブ」という考え方が広まっています。ボディ・ポジティブとは、自分の体をありのままに受け入れ、他人と比較せずに自分自身を肯定することです。特に思春期の女の子は、他人と自分の体型を比較して悩むことが多いですが、「自分の体を大切にする」という考え方を伝え、ありのままの自分に自信を持てるように、見た目を肯定するサポートをしましょう。
同じく、「ボディ・ニュートラル」という考え方もあります。ボディ・ニュートラルは、「自分の体型を好きになれなくてもいい」と中立的に捉えて、身体が何をしてくれるのか機能や内容を大切にする、身体に対して自然体な価値観です。
見た目や体型だけでなく、性格や得意なことなど、子どもの長所を褒めることで、健全な自己肯定感を育むことができます。思春期の子どもにとっては、「自分の身体は自分のものであり、見た目によって他人から評価されるものではない」という考え方は、特に大切なポイントです。

 

 

性の知識を伝えよう

思春期になると、性に対する興味や疑問が自然に芽生えますが、学校での性教育が十分でないこともあります。そのため、親が適切に性の知識を伝えることがとても大切です。性の知識には、生理や妊娠の仕組みだけでなく、自分や他者の体を尊重すること、性に関するトラブルを回避する方法も含まれます。親や周りの大人がこうした知識を伝えることで、子どもが安心して学ぶことができます。
性について話すことは、親子ともに恥ずかしく感じるかもしれませんが、「いつでも話を聞くよ」「話をしよう」という姿勢を日常的に見せることで、子どもは安心し、自然と性に対する理解が深まります。性の知識を伝えることで、子どもが自分の体を大切にし、他者と健全な関係を築けるようにサポートしてあげましょう。

まとめ

思春期は、身体と心に大きな変化が訪れる大切な時期です。子どもにとっても親にとっても戸惑いや不安を感じることがあるかもしれませんが、この時期に子どもが自分の身体を大切にできるようサポートすることで、健やかな成長を促し、思春期をより乗り越えやすくなります。ぜひ、親子で前向きに向き合っていきましょう。

 

 

 

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