「生命(いのち)の安全教育」って?文部科学省・内閣府連携による教材が公開

■ 「生命(いのち)の安全教育」って何?

 

「性犯罪・性暴力対策強化のための関係府省会議」(令和2年6月)において、「性犯罪・性暴力は、被害者の尊厳を著しく傷つける重大な人権侵害であり、決して許されないこと」(「性犯罪・性暴力対策の強化」に関する橋本聖子内閣府特命担当大臣(男女共同参画)メッセージより)のとして、性犯罪・性暴力の根絶に向けた取組や被害者支援を強化していく方針「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」が決定されました。
この方針を受け、子供が性暴力の加害者や被害者、傍観者にならないよう「生命(いのち)の安全教育」を全国の園や学校にて、令和3年4月より段階的に進められることになりました。先日、園や学校にて子供たちに伝えるための教材および指導の手引き(文部科学省と内閣府が連携し、有識者の意見も踏まえられたもの)が公開されましたので、まだご覧になっていない方のために、こちらで紹介します。
 

■ 「生命(いのち)の安全教育」教材が公開されました(幼児期・小学校・中学校・高校・大学・一般向け)

 
教材は、幼児期、小学校低学年・中学年、小学校高学年、中学校、高校、高校(卒業直前)・大学・一般に分けられ、年齢に応じて伝えておきたい「性暴力の加害者、被害者、傍観者にならない」ための知識がイラストで書かれています。
 
例えば、
・幼児期は、プライベートゾーンや自分のからだは自分のもの、という内容

プライベートゾーン_生命の安全教育

・小学生高学年は、上記に加えて他人との境界線やSNSとのつき合い方
・高校生では、さらに詳しく人間関係や性暴力(デートDVやSNSによる性犯罪など)や二次被害について

デートDV_生命の安全教育

(画像は、文部科学省ホームページ「性犯罪・性暴力対策の強化について」より)
 
ワークシートなどで子供が自分で考えられるようにもできているので、学校の先生や身近な大人と一緒に考えながら、取り組んでみると自分ごととして捉えられそうです。また、教材は各学校や地域の状況等に応じて、内容を加えたり省いたりしながら使用をしても良いそうです。
お子さんが通う園や学校ではどのように導入されていくのか、今後ウォッチしていかれてはいかがでしょうか。
※ 参考:文部科学省ホームページ「性犯罪・性暴力対策の強化について」
 

■ 命育で紹介するプライベートゾーンやデートDV、境界の伝え方・性教育絵本のご紹介

 
命育では、幼児・児童期・思春期それぞれの年齢に応じた幅広い性のテーマを発信しています。「生命(いのち)の安全教育」が進められていく中、ぜひご家庭でも、プライベートゾーンやデートDV、またからだや境界線のことなどを話をしてみてくださいね!
子どもが、体や性に興味が沸くのは自然なこと。性を恥ずかしいもの、怖いもの、と感じないようにポジティブなメッセージを伝えつつ、性暴力などに対して、自分の体を守ること、無意識に誰かを傷つけてしまわないための知識も伝えていきたいですね。プライベートゾーンについて学べる絵本や本を活用するのもおすすめです。
 

 ≪幼児時期:プライベートゾーンやからだの「伝え方」≫

PPFA性教育動画_身体

「幼児期の性教育は身体の大切な場所「プライベートゾーン」を教えることから」
(会員限定記事)【性教育動画】幼い子どもに「身体」についてどのように話をしたらよい?(PPFA/全米家族計画連盟による国際基準の性教育)
 

 ≪児童期(小学生低学年~中学年頃まで):プライベートゾーンやからだの「伝え方」≫

小学生に体やプライベートゾーンの伝え方
(会員限定記事)【国際基準の性教育】小学生の子どもたちへ、身体について何をおしえたらいい?(PPFA/全米家族計画連盟による国際基準の性教育)
(会員限定記事)ネットトラブルから身を守るスマホリテラシー教育
 

 ≪思春期(小学生高学年~高校生まで):デートDVや性的同意など≫


あなたや家族は、パートナーと健康的な関係性ですか?~「もしかしてデートDV?」と思ったら
性的同意はどうやってとればいい?チェックリストや動画で学ぼう
 

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